「国際離婚」と子どもの奪い合い ‐ ハーグ条約って何?


「国際離婚」と子どもの奪い合い ‐ ハーグ条約って何?
目次
〜海外に連れ去ったら違法!?知っておきたい国際ルール〜
国際結婚が増える時代に知っておきたい「離婚後のトラブル」
国際結婚が一般的になった現代。文化の違いを乗り越えて結ばれるカップルも多い一方で、別れのときに大きな問題になるのが「子どもの連れ去り」です。
「相手の国に帰って子どもを連れて行かれてしまった」「子どもに会えない」──そんな事態を防ぐために存在するのが、ハーグ条約という国際的なルールです。
ハーグ条約とは?
正式には「国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約」といい、1980年に採択された国際条約です。
この条約の目的はシンプル
「子どもが一方の親に無断で国外に連れて行かれた場合、元の居住国に戻すこと」
つまり、片方の親が勝手に子どもを別の国に連れて行くことは原則NGということになります。
条約が適用される条件とは?
ハーグ条約が有効に働くには、いくつかの条件があります:
- 両方の国がハーグ条約の加盟国であること
- 子どもが16歳未満であること
- 本来の居住国から不法に連れ去られた、または不法に留め置かれた場合
例えば、日本とフランスは両国とも加盟国なので、どちらか一方の親が無断で子どもを移動させた場合、条約に基づき速やかな返還手続きが取られます。
「連れ去り」と「保護」のグレーゾーン
実は、連れ去りが必ずしも「悪」ではない場合もあります。たとえば、配偶者からのDVや虐待から逃げるために子どもを連れて出国したケース。
このような場合、ハーグ条約にも例外が設けられていて、「返還することで子どもに深刻な危険が及ぶ」と判断されれば、返還命令が拒否されることもあります。
日本はどうしてるの?
日本は2014年にハーグ条約に加盟。実際に、海外から日本に子どもが連れ去られたケース、あるいは逆のケースでも、家庭裁判所や外務省を通じて返還手続きが行われています。
ただ、日本の司法制度や文化的な背景から、「返還に応じにくい」と指摘されることもあり、国際的な調整が求められているのが現状です。
まとめ:子どもにとっての最善を考えるために
国際離婚がもたらす法的トラブルは、文化や国の違いだけでなく、「子どもの幸せとは何か?」という価値観の違いにも直結します。
ハーグ条約は、親同士の争いではなく「子どもの権利」を守るためのルールです。
もしあなたやあなたの周りに、国際結婚・離婚に関わる人がいるなら、早めに法律的な相談をして、トラブルを未然に防ぐことが大切です。